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世界で初めてサケの回帰性を発見した男
青砥武平治
あおと ぶへいじ
自然科学的発想が生み出した
200年前の鮭増殖システム
鮭が生まれた川に帰るということは良く知られていますが、この「回帰性」に世界で最初に着目したのは、一人の村上藩士でした。
彼の名は『青砥武平治』。
三両二人扶持の小身から70石の士分にまで昇進した、才気あふれる人でした。
彼は増殖などだれも思いもおよばなかった今から約250年前、鮭の自然ふ化増殖システム「種川の制」を考案しました。
これは、三面川を本流とするバイパスをつくり、産卵を促してふ化を助けるというもの。
鮭の回帰性を生かした、自然科学に基づく画期的な仕組みです。
残念なことに、彼個人についての詳しい史料は残っていませんが、武平治は時代に先駆けたアイディアで、村上の鮭文化の礎を築いた人物といえるでしょう。
村上の鮭、鮭の村上
今に息づく伝統と誇り
その後村上では、明治11年アメリカのふ化技術を取り入れた日本初の人工ふ化に成功。
減少していた鮭の遡上数も、明治17年に73万7千尾を記録するまでに増えました。
郷土を愛し、鮭を愛した武平治の志は『母なる川・三面川』の精として後世に伝えられ、村上は鮭漁、人工ふ化から加工、料理と鮭のすべてにわたり、常に日本をリードしてきたのです。
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